成人男性にみられる種々の病態による症候群です
【カテゴリー1】急性細菌性前立腺炎
- 排尿困難、排尿痛、頻尿などの下部尿路症状に高熱を伴うことが少なくない
- 血液検査で急性炎症の所見を認め、尿培養で細菌が確認される(PSA前立腺特異抗原の上昇をしばしば認める)超音波検査で前立腺の腫大を認め、その他尿路系に結石、異物などないことを合わせて確認することも重要です 抗生剤の筋注(場合によっては入院点滴投与が必要となる)、内服で治療します
【カテゴリー2】慢性細菌性前立腺炎
- 急性炎症所見は認めないが、排尿時不快感、頻尿、会陰部痛―不快感、鼡径部―下腹部痛などの多彩な症状を認める
- 主に、抗菌剤の内服治療を行います
【カテゴリー3】細菌感染の所見を認めない慢性前立腺炎(慢性骨盤痛症候群)
- 慢性細菌性前立腺炎と同様な症状を示します
- 抗菌剤の内服を行い、その後、セルニルトンやアルファ交感神経遮断剤などの前立腺肥大症に用いる薬剤や漢方薬などで治療します
- 症状の強い時は一時的に抗菌剤を再投与します
【カテゴリー4】臨床症状・所見を認めない前立腺炎で病理組織学的に定義される前立腺炎です